Answer
先に結論
企画書の役割は、映像を説明することではない。完成後に誰が何を判断できるようになるかを、制作前に共有することだ。
01
最初の一行は、映像の雰囲気ではなく事業の目的を書く
「スタイリッシュな映像にする」から始めると、制作チームの好みを比較する会議になってしまう。まず、視聴後に相手が理解・納得・行動できることを一文で置く。映像はその目的を達成するための手段として扱う。
目的が複数ある場合は、主目的と補助目的を分ける。採用、営業、投資家向け説明、社内浸透を一本に詰め込むと、どの視聴者にも決め手が弱くなる。
- 主な視聴者を一つに置く
- 視聴前と視聴後の認識の差を書く
- 公開場所と、見られる状況を想定する
02
企画書に残すべきは、映像の順番と判断の理由
構成は、映像の説明文ではなく視聴者の理解の順番として書く。課題、視点の転換、証拠、未来の提示という流れにすると、カットの選定やナレーションの要否を後から確認できる。
ブランドムービーでは、会社の説明を最初に詰めるより、視聴者が自分の課題と重ねられる入口をつくる方が強い場合がある。順番の意図を企画書に残せば、撮影素材が増えたときも判断が戻らない。
- 冒頭でどんな問いを置くか
- 誰の言葉を証拠として使うか
- 抽象的な価値をどの場面で具体化するか
- 最後にどの行動へ接続するか
03
長尺をつくるなら、短尺への分解まで同じ設計にする
ブランドムービーは完成した一本だけで終わらない。Web、営業資料、展示会、採用、SNSなど、見る場所が変わると必要な入口と出口も変わる。企画段階で本編から切り出せる論点を決めておくと、後付けの短尺が単なる抜粋にならない。
尺を短くすることは、情報を削ることではない。各媒体で一つの役割を持たせ、同じ素材を別の順番で編集することだ。
- 本編の核になる一文を決める
- 短尺ごとに異なる入口を設計する
- 字幕だけでも意味が通る情報量にする
- 誘導先を作品、サービス、問い合わせから選ぶ
04
最後に、社内承認の条件を企画書へ戻す
映像の完成度だけでなく、公開範囲、出演者の扱い、素材の二次利用、社内確認者を先に書く。承認者が変わっても、どの条件を満たせば公開できるかが残っていれば、レビューが感想戦にならない。
企画書は制作チームのためだけの資料ではない。事業側が公開後の使い方まで判断できる、ブランド運用の設計図として扱う。


